石光寺基本情報
石光寺
住所:奈良県葛城市染野387
電話:0745-48-2031
拝観時間:4月~10月8:30~16:30
11月~3月9:00~16:30
拝観料:400円(小学生200円)
アクセス:近鉄二上山口駅から徒歩13分または、近鉄当麻寺駅から徒歩20分
駐車場:あり(無料)
石光寺駐車場情報
石光寺には門のすぐ横に参拝者用の無料の駐車場があります。また、第一駐車場が満車でも歩いてすぐの場所に第二駐車場があるので、車を止められないことは滅多にないといえます。
石光寺の春の花
石光寺は石光寺は役行者の開山と伝えられる浄土宗のお寺。
境内の庭園がとてもすばらしく、梅や牡丹、芍薬、さるすべりなど、春夏秋冬さまざまなお花で彩られます。
今回は「芍薬」を見るために石光寺を訪れました。
4月中旬~末は牡丹(ぼたん)
今回は時期がずれてしまって見れませんでしたが、石光寺で一番有名なのは春の牡丹(ぼたん)。広い境内に約2000種360株の牡丹が咲き誇るといいます。
毎春、4月の下旬ごろから、日本最古の石仏といわれる「白鳳彌勒石仏」の特別拝観の時期と重なるので一緒に見るとさらに楽しめるので、来年は4月の下旬ごろに訪れてみたいですね。
5月上旬~中旬は芍薬(しゃくやく)
牡丹の季節が終わった後は、牡丹とよく似たお花、芍薬が見ごろを迎えます。
訪れた5月の初旬に、見ごろを迎えていました。
お寺によると芍薬は蓮の花と同じように午後になると花枯れしてくるそうなので、お花を観賞する際は午前中がオススメということです。
立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花
美人を表すことわざとして「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」なんてものがあります。
牡丹は木に付く花で、それが座っているようで可憐。
そして、芍薬はすらりと伸びた茎と、その先に咲く大輪の花がいかにも美人。
百合の花は、うつむいて揺れている様子がたおやかな女性が歩く姿を彷彿とさせるようです。
そんな風な立ち振る舞いをしてみたいものです笑
そして三つの花は牡丹⇒芍薬⇒百合と順に咲いていくので、「座っている女性が立って歩きだす」という風に覚えておけばそれぞれの花の開花時期がなんとなく覚えられます。
良くできた言葉ですね。
生薬としての芍薬
芍薬は生薬としても利用される植物です。
しかし、薬用部分である根を太らせるためには、花が咲かないようにつぼみを摘みとる必要があるらしく、こちらのお寺で咲いているようなお花は生薬には向きません。
梅や蓮も、食用と花の観賞用の品種が違うということなので、やはり美しさと効能は両立しないということでしょうか・・・笑
中将姫伝説
お花だけじゃない石光寺の魅力の一つが中将姫伝説。
石光寺は、当麻寺の「根本曼荼羅」で有名な中将姫伝説の残るお寺です。
こちらには、姫が蓮の茎を集めて作った糸を染めた。と伝説の残る井戸が現存しています。
こちらの井戸に曼荼羅を織るための糸を浸すと、糸が五色に染まった。といいます。
その井戸は「染の井」と呼ばれ、石光寺の建つ地域の「染野」という名前はここからきているのかもしれません。
白鳳彌勒石仏
石光寺は「中将姫伝説」の他にも、日本最古の石仏とされる「白鳳弥勒石仏」があります。
凝灰岩の塊から丸彫りした現存最古の石仏で、白鳳時代(645~710年の間)の作とされています。
石光寺(染寺)縁起
天智天皇の時(670年ごろ)この地に光を放つ三大石があり、掘ると弥勒三尊の石仏が現れた。天智天皇の命により~中略~弥勒如来を本尊としてまつったのがはじまり。
石光寺パンフレットより
こちらの「弥勒石仏」は1991年の発掘調査で破損した状態で出土したもので、
石光寺の伝承にある石仏がこれに当たると思われます。
伝承通りの石仏が出土するとか本当にすごいですね!
普段は秘仏ですが、特別拝観時に拝観することができます。
長い間土の中にあって発掘されたため、石仏は首と台座部分で折れるなど破損が激しいです。けれど、そんな状態でも柔和なお顔立ちの素朴な石仏に白鳳時代のおおらかさを感じることができます。
ぜひ、お花の観賞と一緒に拝観していただきたいです。
石光寺まとめ
石光寺、いかがだったでしょうか。
こちらのお寺はお庭とお花が本当に見事なんですが、それ以外にも歴史の深いものがたくさんあります。
少し不便な場所にあるので、お花の時期でもそこまで込み合うことなくゆっくりと楽しむことができる石光寺、おすすめです。