毎年初夏(6月下旬~)ごろから夏にかけて見ごろをむかえるハスの花。
朝に咲いて、昼すぎになると閉じてしまうレア感と、
泥の中からすっと茎が伸びて美しい花を咲かせている様は私たちの目にはとても神秘的に映ります。
かくいう私も蓮の花が大好きで、見ごろの季節には毎年おでかけしてハスの花を堪能します。
今回は、そんな見ごろ真っただ中の蓮の花を見るのにオススメの場所をご紹介していきたいと思います。
この記事で分かること。奈良でハスの花を見るのにオススメのスポット。ハスの花のプチ情報など。
奈良県内でハスの花のみどころご紹介
小さい池などで転々としたものはありますが、史跡やお寺などで代表的な場所をご紹介していきます。
代表的なスポット一覧
私個人が選ぶ代表的なハスのスポットは以下の9つ
- 生蓮寺(五條市)
- 奥田捨篠池(大和高田市)
- 藤原京跡(橿原市)
- 山の辺の道・茅原(桜井市)
- 薬師寺(奈良市)
- 唐招提寺(奈良市)
- 喜光寺(奈良市)
- 西大寺(奈良市)
- 法華寺(奈良市)
それぞれ詳しく説明していきます。
生蓮寺(五條市)
名前に「蓮(ハス)」が付いているだけあって、とてもハスに力を入れているお寺。
なんとこちらのご住職は京都大学大学院を卒業し、生命科学の博士号をもつ!という蓮のエキスパート。
ご住職のこだわりのハスの花たちが長く楽しめます。(見ごろは7月中旬~8月上旬)
少し奈良市内からは距離がある場所にありますが、ハスが好きなら訪れる価値のあるお寺です。
奥田捨篠池(奥田のハス池)(大和高田市)
知っている人は知っている古くからの由来のあるハス池。こちらのハスは吉野山金峯山寺(きんぷせんじ)における「蓮華会(れんげえ)」の行事の一つである「ハスとり行事」があることで有名です。
藤原京跡(橿原市)
純粋にハスの花を楽しみたい人に一番オススメのスポットがここ!!
奈良県橿原市の藤原京跡という広い史跡の敷地内の池にたくさんのハスの花が咲いています。
6月下旬から8月上旬までが見ごろ。本当にたくさんのハスを見ることができます。
藤原京跡から少し足をのばして、天の香久山の麓(登山口のあるあたり)にもハスの池があってそちらも美しい。うららかな田園地帯に咲き誇るハスは必見です。
お寺のハスは鉢植えの中で育てられている事がほとんどなのですが、こちらは池に咲く本来のハスの姿が楽しめます。
山の辺の道・茅原(桜井市)
有名な大神神社の脇から天理方面に山すそに続く「山の辺の道」。
この道の脇にひっそりとハスの池があります。
すると、 狭井神社を出発して10分ほどでハスの池に到着できます。
車では行けない場所なので、神社へ参拝のついでに寄るのにちょうどよい場所です。
こちらのハスはお寺や市町村が管理しているわけではないみたいなので、自然の中のハス池という風体。野性味あふれるハス池です。
薬師寺(奈良市)
毎年、初夏の季節になると開催される「奈良・西ノ京ロータスロード」に参加している4寺のうちの一つ薬師寺。約250鉢もある鉢植えのハスがとてもきれいで、お寺の外観とハスの花がとても写真映えします。
こちらのお寺は、「薬師如来」をはじめ「日光月光両菩薩」、「東西の塔」も有名。ハスの花がなくても訪れて損のないお寺です。
「奈良・西ノ京ロータスロード」とは、かつて平城京があった時代、平城京のメインストリート(朱雀大路)の西側にあった4寺(西大寺・喜光寺・唐招提寺・薬師寺)の境内のハスの花を巡ろう!というイベントです。
4寺共通拝観券がお買い得だったり、専用のご朱印があったりと、お寺巡りが楽しくなるようなポイントがたくさんあります。
唐招提寺(奈良市)
こちらも「奈良・西ノ京ロータスロード」に参加している4寺のうちの一つ。約130鉢のさまざまな種類の鉢植えのハスを見ることができます。奈良時代に建てられた金堂とともにハスの花を愛でるという貴重な体験ができます。
金堂などの伽藍の美しさはもちろん、「盧舎那仏坐像」や「鑑真和上坐像」など一見の価値のある仏像がそろっています。境内もとても整備されていて境内を散策するだけでも清々しい気分になれるお寺です。
喜光寺(奈良市)
近鉄尼辻駅から徒歩10分ほどの場所にある喜光寺。 こちらも「奈良・西ノ京ロータスロード」に参加している4寺のうちの一つです。
約250鉢のハスと合わせてスイレン(水連)もみることができます。
見ごろは6月下旬~8月上旬。
西大寺(奈良市)
古の平城京の時代には東大寺に並んで栄えていた西大寺(都の西にあったので西大寺)
こちらも「奈良・西ノ京ロータスロード」に参加している4寺のうちの一つです。
約100鉢のハスが楽しめます。
また、こちらのお寺は「大和路秀麗 八十八面観音」のお寺にもなっているので、観音様のご朱印を頂くついでに蓮の花をめでる。という贅沢な時間が楽しめます。
法華寺(奈良市)
国史跡名勝庭園と華楽園(からくえん)というの二つの庭がある法華寺。
四季折々の花が楽しめますが、初夏の時期に華楽園の池を彩るのがハスの花。こちらのハスは白色でまた違った美しさです。(法華寺蓮と呼ばれているらしいです)
こちらのお寺は西大寺と同じく、「大和路秀麗 八十八面観音」のお寺にもなっています。ハスの時期に訪れれば、観音様のご朱印を頂くついでに蓮の花をめでる。という贅沢な時間が楽しめます。
ハスの花の基本情報
ハスの花の咲く時間帯
ハスの花の見ごろは関西では6月下旬から8月上旬です。
一番のみごろは7月中。
覚えておいてほしいのは、ハスの花は早朝に咲き、お昼すぎには花が閉じるということ。
ですので、ハスの花の鑑賞は基本的に午前中。ということになります。まあ、ハスの咲く時期は初夏の終わりごろなので、気温が高くなるまでの午前中が気候的にもベストなんですが(笑)
基本的にお昼に閉じた花は次の日にまた咲きます。けれど、お昼を過ぎて夕方まで咲いているハスがあったら、それはその日に散ってしまう花なんだそうです。
写真を撮りに来ていたおじさんに教えてもらいました・・・うう。なんだか儚い(/ω\)
桜と一緒でその儚さがハスの魅力なのかもしれません。
蓮根(レンコン)ってハスなの?
食べておいしい蓮根(レンコン)はハスの根と書くように、このハスの花の地下茎です。(根じゃなくて茎を食べてますが、まあその辺はゆるっと理解でOKでしょう。)
こんな綺麗な花が咲いて、茎は美味しくたべられる。なんて優秀な植物なんでしょうか!!
ちなみに、食用(レンコン用)のハスは花があまり多く咲かず、観賞用のハスはあまりレンコンが取れないそうです。役割分担してるんですね。笑
ハスの花と仏像・お寺の繋がり
色んなお寺で仏像を見ると、ほとんどの如来(悟りを開いた最高位の仏)さまは、蓮の花をかたどった台座(蓮華座)に乗っています。
ハスは「泥の中から茎をのばして美しい花を咲かせる」事から、どのような状況でも清らかな心を持つ・生きる事の象徴として、仏教における神聖な花とされています。
よく知られる奈良の大仏様(盧舎那仏)も下の方をよくよく見ると、ハスの花びらを模した台座に座っていらっしゃいます。仏像鑑賞の時には、台座にも注目してみてくださいね。
まとめ
奈良県下のハスの花のみどころをご紹介しましたがいかがだったでしょうか。
池に浮かぶハスもよし、奈良の特性を活かしたお寺でのハス鑑賞もよし。
ぜひ、この時期にちょっとだけ早起きして色んなハスを楽しんでくださいね。