皆さんはスパイスやどれくらい料理に取り入れていますか。
現在、ひとたびスーパーなどに行けば多種多様なスパイスやハーブがあふれています。お店によっては専門のコーナーがあるところもありますよね。
そこでこの記事では、スパイスを使ってみたいけど、あまり分からない。
スパイスっていったい何!?どんな効果があるの?どんな料理が合うの?料理のどこのタイミングで入れるの?
なんていう疑問にお答えして、最後にその超・簡単な使い方をご紹介してみたいと思います。
そもそも、スパイスとは?
英国のウェブスター辞典では「スパイスは芳香性植物から得られるもので、食べ物や料理に味や香りをつけたりするのに用いる植物性の調味料」と説明されています。
うーんと、長い・・・笑。要するに、料理に臭み消しや特別な風味を与えて美味しくしてくれる植物。といったところでしょうか。和食でよく使われる「しょうが・山椒・わさび・にんにく」などもスパイスの一種です。
はるか昔から人間はその効能を利用していて、昔は主に薬用、香料、神仏祭事用、媚薬、保存剤などの役目をもった貴重品として扱われていました。古代エジプトのファラオの遺体の防腐剤としてシナモンを使用していたり、日本でも奈良時代にの「大仏開眼」の際にクローブが祭事用として使用された記録があるそうです。何に使われたのか。気になるところです。
そんな古代の貴重品を現代の「料理のお宝」として活用していきましょう!!
スパイスの効能3つ
スパイスの定義が分かったところで次は、性質をみていきましょう。スパイスを料理に使用する主な理由は3つ!その効果を知ることで上手く料理に取り入れられるようになります。
1、香りをつける
ほとんどのスパイス&ハーブに共通する最大の特徴がその香り。それぞれのスパイス・ハーブに独自の香りがあり、肉や魚の臭みを抑えたり、美味しそうな香りをつけたりという効果があります。
スパイスの一番の特徴は辛味ではなく「香り」であることを知るのが上手に使いこなすポイント。
ただし、使いすぎると薬臭くなってしまうので、料理に足すときは味見をしながら少量ずつ増やしていくのがこつです。
2、色をつける
カレーの食欲をそそる独特な黄色はウコン(ターメリック)の色です。このようにスパイスやハーブには食べ物に色をつけてくれるものもあります。
パエリアやブイヤベースのような料理が美味しそうな色をしているのもすべてスパイスのおかげです。
3、辛みをつける
スパイスには唐辛子やマスタードなど味を辛くするものがあります。
料理に色んなスパイスを使っても、辛味の強いスパイスの風味は他のものよりも強く感じられます。辛みと言うものは料理の重要な役割を果たします。
スパイスやハーブのもつ基本的な効果がお分かりいただけたでしょうか。
以下に主なスパイスの作用をまとめた表をのせています。料理の参考にしてくださいね。
(出典:「ハーブ・スパイス大辞典」講談社」)
その他の効果
スパイスの中には薬効の強いものもあり、腸の活動を助けたり、発汗作用や抗酸化作用など独自の作用のあるものもあります。
代表的なスパイスとその効能を簡単にご紹介
- ターメリック(うこん)・・・アンチエイジング効果
- ブラックペッパー(こしょう)・・・殺菌作用
- レッドチリ(赤とうがらし)・・・代謝アップ
- クミン ・・・消化不良の改善
- コリアンダー ・・・食欲不振の軽減
- カルダモン ・・・不安・ストレス解消
- ガーリック(にんにく)・・・滋養強壮
- ジンジャー(しょうが)・・・整腸作用
- シナモン ・・・抗菌・沈痛作用
- クローブ(丁子) ・・・消化機能アップ・沈痛作用
これらのスパイス全てに抗酸化作用があります。スパイスを上手に取り入れてその効能をおいしく頂きたいですね。
注意!スパイスは薬ではありませんので、効果は非常に緩やかです。
効能は目安程度に考えてくださいね。
素材との相性を考える
さて、今度は料理の素材との相性を考えていきます。スパイスは何でもかんでも入れるより、素材との相性を考えて使用するとさらに料理が美味しくなります。
例えば、肉料理の場合・・・
牛肉 : ヒレやサーロインには香りづけするものよりアクセントをつけるものが向いています。
豚肉 : 豚肉には特有の臭みがあるので香りの強いものが合います。
鶏肉 : 鶏肉は味が淡白なので素材を生かすためにやさしい香りのものを使いましょう。
肉料理や他の素材とスパイスとの一般的な相性を下に表でまとめてあります。料理の際の参考にしてくださいね。
(出典:「ハーブ・スパイス大辞典」講談社」)
料理に使うタイミング
スパイスの芳香成分は熱により効果が変化するので、加えるタイミングが重要になります。
スパイスを加えるタイミングは
- 下ごしらえ
- 調理中
- 仕上げ
の三段階に分けられます。
例えばにんにく。生のままでは刺激が強くて取り入れにくいですが、炒めたり下ごしらえで使ったりすると、独自の臭みもとれ、香りもいっそうおいしくなります。
またブラックペッパーは下ごしらえや調理中に使うより仕上げに加えたほうが最も強い香りを放ちます。
スパイスを使う時は使うタイミングを意識してみると料理に奥行きが出ます。
超・簡単に日常でスパイスを取り入れる方法
スパイスの効能は分かったけれど、実際にどうやって取り入れたらいいの?
と思う方も多いはず。確かに、一からスパイスをブレンドしてカレーをつくったり、沢山あるスパイスを調合して料理を作ったりしようとするととても大変ですよね。
そこで私が推奨したいのが・・・
ズバリ 「追いスパイス。」 追いカツオみたいなノリです(笑)
例えば、いつものカレールーでカレーを作るときに、仕上げにクミンを小さじ半分だけ足す。とか、ミルクティーを入れた際に、カップにシナモンを一振り入れる。
などといった具合に、出来上がっている料理にスパイスを足す。というもの。それなら、色んな種類のスパイスを買いそろえたり、調合を気にしながらスパイスカレーを作ったりしなくても手軽に、スパイスの効能を取り入れる事が出来ます。
疲れた時はニンニクを。温まりたい時はとうがらしを多くするなど、好みや体調に合わせて自分にあったカレーを作ってみる。なんていうのも楽しいですね。
まとめ
スパイスの基本的な効果や、料理との相性。いかがだったでしょうか。
色々ご紹介しましたが、スパイスには個人の体質や体調によって合う、合わない。があります。
料理につかう時は気負わずに色々ためして、自分が「おいしい!」と感じる味を見つけてくださいね。